COLUMN&BLOG
コラム・ブログ
2019.11.19
皆さんこんにちは。
ゲン歯科クリニックです。
アメリカやヨーロッパなどと比べると、日本は残念ながら口腔衛生の後進国と言わざるを得ません。
なぜなら、欧米ほど「予防歯科」の概念が普及しておらず「痛くなったら歯医者に行く」という考え方が強く根付いているからです。
実際、予防のために歯科を定期的に受診する人の数は、欧米よりも格段に低くなっています。そこで知っておいていただきたいのが予防の重要性についてです。
虫歯は極めて特殊な病気です。一度罹患すると自然に治ることはありません。
そして、治療を繰り返せば繰り返すほど、再生することのない歯質を失い、歯の寿命が縮まっていくのです。
つまり、虫歯治療というのは後戻りのできない処置なのです。
始めはエナメル質を少し削ってコンポジットレジンを充填するだけで済むかもしれませんが、次に再発した時には歯冠部のほとんどを削ったり、場合によっては歯の神経を抜いたりしなければならなくなります。
例えば、当院の予防歯科でフッ素塗布やブラッシング指導を受けていただいたとしましょう。
そうすると、歯質が強化され虫歯菌の酸に溶かされにくくなるだけではなく、日々のブラッシングも充実することで、虫歯の予防に大きく寄与します。
予防歯科を受診する前とはオーラルケアへのモチベーションも変わってくることから、食事などの生活習慣にまで気を使うようになります。
これがたった1回の予防が100回の治療に勝る理由といえます。
100回の虫歯治療を行ったとしても、根本的な原因が改善されていないことから、最終的に歯を失うこととなるのです。
このように、「虫歯や歯周病は予防するもの」という考え方に変えるだけで、生涯残せる歯の数は大きく変わってくるものです。
歯科医院での予防処置や適切なオーラルケアを実践していくことで、80歳になっても20本以上の歯を残せるような口腔環境を確立しましょう。